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癒しの休憩室

癒しの休憩室

詩)夏椿

夏ツバキ3.jpg


曲を聴きながら読んでくださいね♪








「夏椿」



あんなこと言ったけれど

泣いていたなんて

知らなかったんだ。



「本当の気持ちは

隠していたんだよ」なんて

弁解しても

始まらないよね。



君が思い出の道を歩きながら

まさか泣いていたなんて

夢にも思わなかったよ。


もう、他の人に抱かれているに違いないって


そればかり

思っていたからね。


夏椿の咲く、


僕たちの道を


君がひとりで


歩きながら、

泣いていたなんて

夢にも思わなかったことさ


ごめんね。


こちらにおいで


さぁ、こちらにおいで


可愛い君よ、もうこれ以上、悲しまないで。


以前のように

二人で手をつないで


思い出の道を歩いてみようよ。


突然、ふっと


ほほ笑むのが君の癖だった



ほら、ためらっていないで


こちらにおいで


可愛い君よ、もうこれ以上、悲しまないで。



夏椿の花が


夜になって

耐え切れずに、

散るのを


見に行ってみようよ。


あそこのベンチで


あたりに人がいなくなるのを

また夜が深まるまで


待ってみようよ。


悲しいのは


散ることじゃないんだ。


ずっと誰にも見つけられずに


咲いていることなんだよ。







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